SIX for ONE【REPORT】SEASON7 ご報告はこちら
今回は<OYAKO PROJECT>乳児院施設訪問レポートをお届けします。
※2022年3月某日、H乳児院のM施設長さまにお話を伺う機会をいただきました。
コロナウイルス感染症も配慮し、
子どもたちと接触を避けながら施設を見学させていただきました。
※施設へ業務外の問合せが増加する懸念から、施設名など詳細は伏せています。
赤ちゃんのミルクをつくる部屋
乳児院は24時間365日体制で、代理養育として赤ちゃん一人ひとりに合わせた養育を行っています。
言語での理解がまだ乏しい乳幼児期は、人格形成の基礎をつくる大切な時期です。
看護師・保育士・栄養士・心理士など、専門家が在籍し、
赤ちゃんの安心、安全で安定した生活を守っています。
給食室の様子
乳児院の食堂
乳児院について聞いてみました!
地域の乳児院が果たす役割
iiwan:
乳児院ってどんな施設でしょうか?お取り組みについて教えていただきたいです。
M施設長さま:
まず、子どもへの支援をしています。
何らかの家庭的事情で、
乳児院で生活をすることになった子どもたちの成長発達を保障することが、
私たちの大切な使命です。
乳幼児の集団生活に対する色々なご批判もある中で、
保護者に代わって、アロペアレンティング(代理養育)を行い、
乳幼児期に大切なアタッチメント形成に寄与し、
人への信頼感を獲得させ、安心安全感を与えるとともに、
基本的な欲求充足を満たす場です。
※子どもと養育者の間の情緒的なつながりを「アタッチメント」といいます。H乳児院では少人数で、乳幼児ひとり一人の欲求に出来るだけ応じています。
iiwan:
季節のイベントや節句などの行事、誕生日会など盛りだくさんですね。
先ほど見学させていただいた際に、手作りのイベント飾りなども見せていただきました。
職員さんの愛情を感じてとても素敵でした。子どもたちも楽しそうです!
乳児院のパンフレットを見せていただきました
M施設長さま:
加えて、家庭への支援も行っています。
児童福祉法の目指す第一義的な目的は、
子どもが家族のもとであたりまえの生活が送れるようになることです。
子どもさんを手元から離し、乳児院にお預けになった事情の解消を目指す間、
一緒にその成長発達の節目を祝い、家庭に戻った時に子どもとの生活に困ることがないよう、
必要な育児知識や手技のお裾分けをし、
親子関係が壊れないように支援をし、
安心して引き取りが出来るように協働します。
iiwan:
なるほど、お父さんお母さん、また養育者の方も安心して育児できるように、ですね。
離乳食期の赤ちゃんについて
iiwan:
私たちiiwanは、離乳食期以降のさらなる育児負担で増加する
育児ノイローゼや産後うつといった心の病気を問題視しています。
iiwan食器を通して、
離乳食期の不安を”あんしん”に変えて最高に楽しい育児体験を目指す
<OYAKO PROJECT>として活動し、アイデア発信を続けています。
離乳食期の赤ちゃんについて、
また、はじめての食器は子どもたちにとってどんな存在か教えてください。
M施設長さま:
人間は道具を使うことにより、文明を進化させてきたと言われます。
赤ちゃんにとっても最初に触れる道具として、
発達の順番「食・衣・住」の初めに登場する食器が及ぼす影響はとても大きいものがあります。
「食」器は躰を作る栄養を摂るだけでなく、
感覚刺激(色彩、触れた手触り、指使い、使う音など)で
子どもの五感の発達を促す役目も果たします。
今回寄贈した食器を使ってくれました
iiwan:
離乳食の体験の中で「食べること」が上手にすすまないと焦る方も多いですが
赤ちゃんが触れるもの、感じること、すべてが脳への刺激になっているということ。
離乳食期は食事の経験そのものを前向きに楽しむことを大切にしたいですね!
iiwan食器に実際に触っていただいた印象はいかがですか?
M施設長さま:
先の質問の時に触れましたように、食器の果たす役目を考えましたとき、
iiwanブランドの食器は、それらのことに配慮された、
子どもたちが安心して使うことができる道具だと確信しています。
やさしい あたたかい さわりごこちがいい イメージがあります。
iiwan:
赤ちゃんにとっては一番に”使う”ことになる道具が食器ということで・・・
それがどんなものであるべきか、改めて考える機会になりました。
太鼓判を押していただき嬉しいです!
離乳食期のママへメッセージ
iiwan スタッフの赤ちゃんと撮影をしたときの一幕
これから離乳食をはじめるママとご家族へ
メッセージがありましたらお願いいたします。
M施設長さま:
私たちの日々の生活で大切なことのひとつ「食べる」ということ。
人の生命を守り維持していくうえで絶対に欠かすことができない行為です。
わが子がこの世に誕生し、母乳やミルクの乳汁栄養から幼児食へ移行する離乳食は
生涯続く「食べる」ということのスタートになります。
口から食べものを入れ栄養を摂取し、身体を大きく発育・発達させます。
そして見た目・匂いから“おいしいそう”と感じ
「食べる」ことから様々な経験を重ねることで子どもの五感を豊かにします。
また家族とみんなで「食べる」ことは、“おいしい!たのしい!”と
心を動かし安心感や信頼感を深めていき心の成長にもつながっていきます。
まずは「食べることがたのしい!」という気持ちを育てあげましょう!
楽しい食事の雰囲気をつくり、
これからの「食生活」を豊かにする基盤をつくってあげたいものですね。
iiwan:
ありがとうございました!
赤ちゃんが使う食器の役割について考えながら
より一層気を引き締めて食器をお届けしていきたいと思いました。
大人との繋がりやぬくもりを感じられるコミュニケーションツールとなりますように。
乳児院の施設長さま、並びに関係者のみなさま、
わたしたちの活動をサポートしてくださるお客さま、
貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました!