ぱくぱく期編
みなさん、こんにちは。こども食器アドバイザーの伊藤ルリコです。
今日は、ぱくぱく期のコトをお話していきます。
前回のコラムを読んでいただいたママさんから、「うちはキリンさんでした!」ご感想いただきました。
ありがとうございます。
お子さんによってお気に入りのものって本当に様々ですね。
それも個性のひとつであり、これからの趣味や将来にもつながるかもしれないと思うと楽しみですね!
※本コラムでは、お子さんの成長に合わせてお読みいただけるように、
月齢での表記ではなく、離乳食の進み具合(○○期)をベースにお話を進めていきます。
- こどものコト(ぱくぱく期)
ぱくぱく期の子どもは、“自我”が育って、これまでママやパパ主導だったのが、じぶん主導になっていきますね。
あそこへ行きたい。
この靴を履きたい。
これ触りたい。
もっとお外で遊びたい。
などなど・・・
こちらが危険回避しようにも、なぜか行ってはならないほうへばかり進んでいく。
なにかその手にレーダー感知しているのではないかとすら思ってしまいます。
とにかくすんなりとは「言うこと聞いてくれない!」という日が徐々に増えていきます。
- 離乳食のコト(ぱくぱく期)
離乳食完了期ともいわれるこの時期は、食事においても、”自我”が現れてきます。
同じメニューでも、ご機嫌で食べる日もあれば、全く食べてくれない日もあったり、
順調にきていた3回食が思うように進まなくなることもあります。
ここで我が家の場合の失敗例をひとつ。
仕事の都合上、時々実母に1日預けることがあります。
母は育児経験者だから安心と思って特に何も言ってなかったのですが、
どうも実母へ預けた翌日は必ずといっていいほど、
1時間おきくらいに「マンマ!」と言って、じぶんの椅子に自ら座りにいくのです。
3回食どころか、常になにかを食べようとしている・・・。
それを拒むと激しく発狂。
どうやら自我が育っているため主張が激しく、機嫌を損なわないために、
実母がちょこちょことおやつをあげていたようなんです。
気持ちは分からないでもない。私もどうしようもないときはチーズをあげてしまいます。
でも1時間毎は尋常じゃない(笑)
どんどんブクブクになる息子の二重アゴと、どんどん残るおかずのことを考えると、
子どもの自我への寄り添い方は家族できちんとシェアし団結することが大切だと感じました。
- 食器で大切にしたいコト(ぱくぱく期)
ぱくぱく食べられるようになるこの時期は、
‟道具を使って食べる” という、一人でごはんを食べられるようになるまでの移行時期といえます。
スプーンの持ち方やすくい方、フォークの扱い方などを根気よく教えていくことになりますが、
あまりにも”使い方”に意識がいってしまい、本来の目的の”食べること”に興味をなくしてしまっては本末転倒ですので、
特にこの時期はゆっくり見守るように心がけていただきたいなと思います。
私の息子の場合は、
右手でスプーンを使って食べようとするも、できずに疲れ、
今度は左手にスプーンを持ちかえて右手でごはんをつかんで食べ、
最後は左手のスプーンが邪魔になって、その辺にポイっとして結局両手で食べる。
この間、私は 「おっ!スプーン持った!」とか「すごい!」とか
「やっぱ手づかみはおいしいよね~!」とか、
息子の横でアテレコしながら、基本的にその試行錯誤して食べている様子を眺め、
時々黒子のようにそっとサポートに入るくらいでした。
それを繰り返すうちに、右手でスプーンを使えるようになりました。
とにかく、食べることに集中している間は、スプーンを使えるようになることよりも
スプーンが身近な存在になっていくことのほうが大切だと考え、見守り隊に徹しました。
それが功を奏したのか、1歳8か月の今、
スプーンとフォークとふつうの子ども箸を使って上手にごはんを食べられるようになってきています。
ピザパンを箸で食べる和洋折衷タイプの息子
私は、スプーンは、離乳食全期を通して、子ども食器の中で最も重要な役割があると考えています。
離乳食初期の段階から、「離乳食は楽しくておいしい」というイメージを持たせてあげることで、
のちの子どもの食欲や食卓を囲む親子関係にいい影響を与えると考えています。
そして、離乳食が子どもにとって楽しくておいしくなるためには、
一番は、目の前にいるママが笑顔で楽しそうにご飯をあげること。(食事のじかんが憂鬱なときでも)
次に大切なのは、食べるときにストレスがないこと、だと考えています。
ここがスプーンに大きく関わってくるところです。
・うまく食べられない。
・ほしい分量食べられない。
・口に入ってきたときにいやな感触がある。
など、子どもにとってのストレスを極力取り除いてあげたい。
そのためには、持ち手の安定感とわが子の取り込み力に合った形状のスプーンを使うことです。
世の中に子ども用スプーンは数えきれないくらいありますが、
私は厳選しておよそ20種類くらいのスプーンを息子に試しました。
試したスプーンはどれもほとんど「持ちやすさ」と「すくいやすさ」には独自のこだわりや工夫がある一方で、
子どもの口に入るお皿の部分の「深さ」や「広さ」が、パッケージの月齢表記に対して
ちょっと適切ではないかなと思うものがありました。
かといって、最初は、これだな!と思うものを試すほかないのですが、
使いながらお子さんの様子を見てあげるといいと思います。
もし、スプーンを口に入れるときに口の両端にスプーンがぶつかってしまうようなら、
もう少し細いスプーンにしてあげるといいです。
もし、スプーンを口から引き抜いたときにごはんがスプーンに残っているようなら、
もう少し浅めのスプーンにして、全部取り込めるようにしてあげるといいです。
もし、すくってから口に運ぶまでにごはんが落ちてしまうようであれば、
柄の部分がカーブしているスプーンを選ぶといいです。
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また、私の息子の場合は、スプーンを口に入れて引き抜くまで、ガリガリとスプーンを噛む時期がありました。
プラスチックや木製のスプーンにはよく傷がつきました。
竹素材配合のプラスチックスプーンは、初日に子どもの歯で削れてしまった…
最後に、スプーンは3本くらいあると便利です。
スプーンは落とすもの。と思って予備を潜ませておくと、ママの精神的余裕につながります。
次回、まとめにつづきます。
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